No.10-LA‘AMAOMAO(ラアマオマオ)のキーワードは、償い(風の女神)。
ラアマオマオとはハワイの風の女神です。夕焼け空の下、ラアマオマオが海風に吹かれながらエイの形をした凧上げを楽しんでいるように見えます。
筒のようなものは神話に出てくる「風のヒョウタン」で、ラアマオマオとその息子パカアがこのヒョウタンから風を呼び出すことができたのだそうです。
このカードを読み解くうえでぜひ知っておきたいのが、ハワイのトリックスター、マウイくん(No.35-MAUI)のやらかしエピソードです。
ラアマオマオのカードからの学びは、この物語を知れば分かりやすいので、ご紹介します。
やっちまったマウイの話
【ざっくり言うと】
大きな凧を作ったマウイですが、大きすぎてふつうの風では飛びません。そこで風のヒョウタンの番人パカア(ラアマオマオの息子)に、風を出す呪文を教えてもらいます。
マウイは警告を無視して呪文を唱えまくり、ヒョウタンの中の風をすべて出してしまいます。あまりの強風に凧の糸が切れるばかりか、周りの木々はなぎ倒され、人々が育てていたタロイモ畑は全滅。風をヒョウタンに戻すこともできなくなりました。
パカアがなんとか風を止めましたが、これにはみんな大激怒。マウイは村の人たちから総スカンをくらいます。
反省したマウイは小さな凧を作って一人遊ぶようになります。すると凧のあがり具合で風を読み、天気も予想できるようになりました。村の人の役に立てるようになったマウイは信頼を回復。パカアもマウイを許しました。
描かれている植物たち
ラアマオマオのメッセージ
この神話からの学びは、失敗は学びにおける必要要素でもあるということです。さらに言うと、その失敗は、自然の流れに逆らって、強引に進めてしまったことで引き起こされていませんか?ということです。
このカードをよく見てみると、ラアマオマオが操っている凧の糸はピンと張っていないですよね。思い通りに凧をコントロールしているようではなさそうです。
でも楽しそうですよね。
いま自分の思い通りになっていないし、不安定な状況かもしれない。けれども、それは何からも束縛されていない、方向性をいくらでも自由に選べる状況でもあるということなんです。
マウイが風の番人の警告を無視し、エゴによって強引に行動したとき、物事は制しきれなくなりました。しかし、その経験から学びがあり、自分のいまできることを着実に行ったことで、人々の役に立つことになり、信頼を回復しましたよね。
いまは、冷静に周りの状況を捉え、自分の個性を活かせることをコツコツやってみるタイミングかもしれません。
風の流れに乗ってみる。
自分でコントロールできないことって不安になることもありますが、いまは結果に固執せず、ちょっと肩の力を抜いてみよう、そんなメッセージを伝えてくれています。
まとめ
意味のないことは起こらない、起こることすべてに意味がある、としたら、失敗という概念は無くなります。それがいまのあなたに必要な、次につながる経験だから。
失敗すると悔しいですよね、悲しいですよね。しかし、この経験によって何を得たか?次にどんなアクションをするか?に切り替えましょう!
失敗は学びにおける必要要素です。だから恐れることはないのですが、どうしても前に進めないときは、心にも体にも力が入りすぎているから、風になびく凧のように自然体でリラックスすることを心掛けてみてくださいね。
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