No.6-HI‘IAKA(ヒイアカ)のキーワードは 献身。
このカード、実は正式名称は Hi‘iaka i ka poli o Pele 「ペレの胸に抱かれたヒイアカ」と言います。
ヒイアカは美しい女神で、母である大地の女神ハウメア(No.32-HAUMEA)の手のひらから卵の形で生まれ、姉であるペレ(No.22-PELE)の脇の下のくぼみで温められてかえったと言われています(緑色の手は魔物の手ではなく、ハウメアおっ母さんの手です!)。
ヒイアカの旅の伝説
ヒイアカのカードからの学びは、ハワイの神話を知れば分かりやすいので、ご紹介します。
【登場人物】
[ヒイアカちゃん]フラの女神、ペレの妹、優しいく忠誠心がある
[ペレ姐さん] 火山の女神、ヒイアカの姉、情熱的だが嫉妬深い
[ロヒアウくん] カウアイ島のハンサム王子、ペレの恋人
【ざっくり言うと】
(いろいろあって)ハワイ島に住むペレ姐は、カウアイ島に離れて暮らす恋人ロヒアウを呼び寄せるために、妹のヒイアカに迎えに行かせた。その道中はとても困難で、怪物やら人食い鮫やら、とにかく旅を邪魔する者がうじゃうじゃ出てくる。怪物退治をしたり、亡くなった人々を蘇らせたりしながら、なんとかヒイアカはカウアイ島までたどり着いた。
しかし、その時すでにロヒアウは死んでしまっていた(泣)。ヒイアカは彼の魂を探し出し、蘇らせて献身的に看護する。そんなこんなしていたので、約束の日までに連れて帰ることができなかった。
そんなことを一切知らないペレ姐は、帰ってこない二人の仲を疑い、嫉妬し、怒り爆発。ヒイアカが大切にしていたものを溶岩で焼き尽くしてしまう。
ふだんは優しいヒイアカもさすがに怒り心頭。ロヒアウはペレ姐にドン引き。
ヒイアカの献身的な優しさが嬉しかったロヒアウ、そのふたりが夫婦になっちゃった…というお話。
カードの絵をよく見てみましょう。トカゲの怪物モオ(No.29-MO‘O)やペレ(No.22-PELE)の溶岩も描かれていますね。このカードにはヒイアカの誕生と旅の物語が描かれています。
ヒイアカからのメッセージ
このカードの公式メッセージは「思い違いのせいで、ずっと離れている」です。状況によって、大きく3つのメッセージがあると捉えています。
真逆:ネガティブな結果を想定すればそうなる
ペレの本心は「早く無事に帰ってきてほしい」と思っていたに違いありません。しかし、帰りが遅いという事象だけで、ヒイアカとロヒアウの仲を疑い、勝手に不安に陥った。とった行動は嫉妬と究極の嫌がらせ。
本心とは真逆の、自分が創り上げたネガティブなイメージが引き起こした現実です。
そういった、本心とは真逆のイメージや言動に心当たりはありませんか?それらを今すぐ手放しましょうと教えてくれています。カードの絵は何か手放しているようにも見えますよね。
許し:自分自身の過去のトラウマを消化し、解決しましょう
実は、ペレがヒイアカを信じられなかったのは、自分が過去に姉たちの恋人を横取りしたことがあったからなんです。自業自得と言えばそうなんですが、それで妹にも同じ事をされるのではないかと思ってしまった。
未来は今ここから始まります。未来のイメージが、過去に引きずられているようであれば、いま清算するタイミングがやってきたことを教えてくれています。
本心:努力するに値するものにエネルギーを集中させましょう
ヒイアカの献身的な看護がロヒアウを蘇らせましたよね。ポジティブな結果をイメージして、心から現実になってほしいこと、嬉しいと感じることに打ち込んだのです。
その言動は実際にポジティブな結果を引き寄せるので、その人はさらに輝きを増します。
逆に、嫌々ながらやっているのであれば、努力ではなく自己犠牲かもしれません。ネガティブな結果を引き寄せますから、思い切ってその人やモノから離れる決断も必要な時だと教えてくれています。
まとめ
このカードの公式メッセージは「思い違いのせいで、ずっと離れている」ですが、逆視点にすると「思い違いが正されたら、ずっと一緒にいられる」になりますよね。
自分の中に「本心とは真逆」のことに「献身」してしまっていることがないか、自問自答してみるのに良いタイミングです。
自分は本当は何を望んでいるのか?よく探ってみましょう。
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