No.33 – WA‘A(ヴァア)のキーワードは、移動(カヌー)。
カードの図柄には、帆を張ったカヌーが夜の航海をしています。夜空にひときわ輝くのはプレアデス星団、ハワイ語ではマカリイ、日本では昴と呼ばれています。
四隅にはカヌーの材料となる植物たちと、カヌー作りの女神Lea(レア)、そしてレアが変身した姿と言われている鳥、エレパイオが描かれています。
このカードの公式メッセージは「船を導く星々を明らかにしなさい」。針路や目的地をしっかり定めるようメッセージを伝えてくれています。
夜の航海のために必要な判断力
夜の航海は危険を伴いますが、レーダーなど無い時代、真っ暗な中でもカヌーを進めることができたのは、星を目印にしていたからなのだそうです。
それでも、波や風などカヌーを取り巻く環境は刻一刻と変わるので、不安や恐れもあるでしょう。
例えば、危険を回避するために遠回りするという判断も必要なことがあります。そのまま行くか?方向転換するか?じたばたせず静観か?慎重かつ大胆な判断力を駆使していたに違いありません。
先が見えないことで不安になることはありません。このカードは、ふだんの生活の中に、判断に必要な目印がちゃんとあるので、ちょっとアンテナを張っておきましょう!と教えてくれています。
夢やデジャブ、天気、思わぬ出会いなど、いろいろな形で「導きのサイン」がやってくるので、「あっ、そうか!」という気づきを大切にしてください。
さらに、このカヌーには多くの乗組員がいますよね。いま自分ひとりで航海しているわけではないのです。
一人ひとりが自分の役割を果たして、一緒に目的地に進んでいます。誰と一緒に目的地に向かっているのか?を考えれば、あなたは孤独を感じることはありません。
女神レアの化身「エレパイオ」
カード上部に描かれているかわいらしい小鳥「エレパイオ」について紹介します。ヒタキという鳥の仲間で、ハワイ固有の小鳥です。
重要な交通手段であったカヌー。その材料となるコアの木を伐採する際には、女神レアに祈りを捧げていました。カヌーの材木として選ばれる木は、エレパイオがいない木を選んでいたそうです。
その理由は、エレパイオが止まっている木には餌となる虫がいるというサイン。その木は虫食い状態なのでカヌー作りには適さないということが分かるのです。目的地に向かうため不可欠なカヌーを作るために良い材木を選びたいときから、ちゃんと導きのサインがあるということですね。
まとめ
夜の航海、でも時間がたてばもうすぐ日の出です。もうすぐ大きな変化が訪れます。
今一度、誰とどこに向かっているか、目的地のビジョンを見定めましょう。
その上で、いま起こっていることに1つ1つ、丁寧に対処していけば大丈夫です。
たとえ遠回りになったとしても、それが目的地にたどり着くために、必要な旅の一部分であったことが後から分かるはずです。
女神レアがちゃんと導いてくれていますよ。
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