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営業スキル|売れない営業マンだった僕が、「できること」に注目して変わった話

ビジネスコラム

~ 頑張ってるのに売れないのは、きっと“見る場所”がちょっと違うだけ。「できないこと探し」ではなく、「できること見つける」ほうがうまくいく!

英会話スクールの営業マンとして働き始めた頃、私はまったく売れない営業マンでした。

形のない商品「英語が話せるようになる未来」や「自信がつくプロセス」をどう伝えればいいのか、まったく見当がつかず悩む日々が続いていました。

よくある営業のセオリーに従って「できていないこと」をあぶり出し、理想とのギャップを伝えるアプローチも試しました。でも、結果は思うように出なかった。

ところがある時から、視点を変えてみたんです。お客様の「できること」に目を向けて、それを素直に伝えてみる。たったそれだけで、流れが変わり始めたんです。
 

はじめに|売れない時代にやっていたこと

営業の基本は「理想の未来と今の自分のギャップを見せる」こと。私はそう教わり、目の前のお客様が「できていないこと」を次々に指摘していきました。

「このままでは英語が話せるようにはなりません」「あなたに足りないのはここです」そう言って、危機感を煽りながら提案をしていました。

でも、現実はまったくうまくいきませんでした。言えば言うほどお客様は心を閉ざし、契約につながらない…そんな日々が続きました。
 

小さな契約でもいい、と開き直った

そんなとき、私はふと思ったのです。「営業成績ゼロより、小さな契約でもいい。とにかく“1”を取りにいこう」と。

遠い未来のことよりも、たとえば「今よりちょっと英語が聞き取れるようになった」とか「一言でも英語で返せた自分」のように、自分にもできそうだと思える小さな変化を、リアルにイメージしてもらうことが大事だと思うようになりました。

そのために私がやったのは、「できていないこと」ではなく「今すでにできていること」に目を向けることでした。
 

「できること」を見つける営業

たとえば、「英語はまったく話せません」とおっしゃる方でも、「Nice to meet you.」や「What’s your name?」といったやりとりは、すぐに出てきたりします。

フリーズしながらでも口をついて出てくる。それだけでも十分「できること」なんです。

「しっかり覚えておられるんですね」「ちゃんと使えてますよ」と声をかけると、ふっと表情がゆるむ。その瞬間、「じゃあ、ここから少しずつやってみようかな」と、お客様の気持ちが動き始めるのを感じるようになりました。

こうしたやりとりを積み重ねるうちに、私の営業スタイルも、「できていること」に注目して言葉にする方向へと、少しずつ変わっていきました。
 

お客様の努力に、こちらが気づくということ

さらに、私が注目するようにしたのは、「できること」そのものだけではなく、それが「できるようになるまでに積み重ねてきた努力」のほうです。

たとえば、多くのお客様は謙遜して「私は英語が全然できません」とおっしゃいます。でも実際は、英語の授業には出ていた。元気じゃなくても、「I’m fine, thank you.」を何度も繰り返してきた。テスト勉強だって、きっと頑張ってきたはずです。

本当に「全然できない=知識ゼロ」なら、「Nice to meet you.」すら分からないはずなんです。でも、そうじゃない。

ここで見えてくるのは、いま目の前にいる方は、「苦手なことにも向き合い、コツコツ継続できる人」だということです。私はそれをちゃんと言葉にして伝えるようにしました。

その瞬間、お客様の表情が変わるんです。「この人は、私をわかってくれてる」「ちゃんと見てくれている」そう感じてもらえるのでしょう。そこから信頼関係が生まれ、自然と契約に結びついていくようになりました。
 

成果を生む秘訣

この経験をきっかけに、営業で成果を出すには、お客様の「いまできること」に注目することが大事なんだと、手応えのようなものを感じるようになっていきました。

とはいえ、最初のうちはこの視点を持つこと自体が簡単ではありませんでした。でも、日々「できること探し」のアンテナを意識して張るようにしていたことで、少しずつその目が育っていったように思います。

たとえば、「英語が苦手なんです」とおっしゃる方でも、英語で聞かれたことに、なんとか英語で返そうとする姿勢を見せてくださることがあります。その「伝えようとする気持ち」は、見逃してはいけない「できること」のひとつです。

正直、知らんぷりして日本語で返すことだってできるし、実際そうする人も多い中で、「ちゃんと伝えよう」と努力できること自体がすでに立派な力なんです。それは誰にでもできることじゃない。だからこそ、ちゃんと見つけて言葉にして伝えるようにしました。

「できないこと探し」ではなく、「できること探し」へ。
その視点を研ぎ澄ませていったことで、私の営業スタイルは少しずつ、でも確実に、成果につながるものへと変わっていきました。
 

「できること探し」の成果

そして、ある時ふと気づいたのです。お客様の「できる」を見つけるアンテナが、自分自身にも向くようになっていたことに。

「あ、こういう場面って自分はうまくできてるな」とか「これって自分の得意なパターンかも」と、少しずつ自分の「できる」にも気づけるようになっていきました。意識して行動するようになると、不思議と自信もついてきて、さらに成績もついてくる。そんないいサイクルが回り始めました。

こうして「できること探し」を続けていった結果、営業成績はぐんぐん伸びていき、やがて成約率90%超えという成績を出せるようになりました。
 

まとめ

営業で「できること」に目を向けるという視点は、ただ売るための手段ではありません。その提案が、相手の強みに気づくきっかけとなり、ときには「やってみよう」と新たなチャレンジへの勇気を与えることにもつながります。

お客様が気づいていない「できること」を見つけ出し、言葉にして伝えること。それは信頼を深めるだけでなく、結果として自分の営業成績にもつながっていきます。

できないことを並べるより、できることを見つけて伝えるほうが、ずっとうまくいく。

この記事が、あなたの営業に、ほんの少しでもヒントになれば嬉しいです。
 

できること探し力アップのために読んでおきたい本

営業において「できないこと」ではなく、「できること」に注目する力は、とても大切なスキルです。そこで今回は、営業力を高めたい人にぜひ手に取ってほしい本を2冊ご紹介します。

どちらも一見すると「アートに関する本」ですが、実は「できること探し」に必要な視点や発想の転換、ものごとの捉え方を深めることに繋がる内容です。

① 『13歳からのアート思考』(末永幸歩)

この本は柔軟な思考を養うヒントが詰まっていて、固定観念を超えて新しい視点を生み出す力を育みます。営業の場でも、相手の潜在的な可能性を引き出し、創造的な方法で商談を進める手助けになります。

②『知覚力を磨く』(神田房枝)

アートや直感を活かして「見る力」や「感じ取る力」を養うための実践的な方法が紹介されています。相手の本音や隠れたニーズを直感的に読み取る力を鍛えることに繋がるので、ビジネスにおけるコミュニケーション力を向上させたい方におすすめです。

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