少しずつ着実に英単語を増やせる「月間カレンダー」学習法
英会話スクールで学習アドバイザーをしていたときのこと、多くの方が、単語集を買ってみたものの、覚えられず途中で挫折してしまうというお悩みを抱えていました。実は、自分もその一人(汗)。楽しくないですよね、ただ覚えるだけって。
「自分が伝えたい」ことではないのに覚えようとする、これが途中で挫折してしまう原因の1つ。ところが、ちょっとした工夫で、伝えたいと思う状況を作ってしまうことができるんです。
今まで何冊も単語集を買ったのに挫折してきた方は、今回ご紹介する学習方法をぜひ試してみてください。少しずつですが着実に単語を覚えられる、おすすめの方法です。
準備するものは?
【準備するもの】
①月間カレンダー(手帳でも可) ②ペン ③スマホ 以上!
【やること】
1日1語だけ、気になった単語をカレンダーに書く 以上!
その日に自分の気になったことを、英単語1語にして、月間カレンダーに書いていきます。
できれば、机の上や毎日必ず目にするところにあるカレンダーがベスト。普段使っているスケジュール帳や手帳でもOK!
やり方のコツは?
書き込む単語は必ず「1日1語だけ」を徹底してください。いざ、やり始めてみると、あれもこれも書きたいという衝動にかられることがあるのですが(そんな気持ちになる自分にも驚きますが)、そこはグッと我慢。1語(1フレーズ)以上は書きたくても書かない。どうしても書きたい時は別のノートを使ってください。
単語は何でもよいです。書けない日があってもいいです。1日の感想や気になったもの、とにかく自分の今日1日で衝撃的だったことや記憶に残ったこと、自分の気持ちを1語だけカレンダーに書きこみます。できるだけ同じ単語を書かないようにするのがポイントです。
最初は何を書いていいか分からないので、1日の感想を書き込むのはどうでしょうか?
「めっちゃめちゃ疲れた」「ちょっと疲れた」「ふつうに疲れた」
「すがすがしい」「うれしい」「がんばった」「腹が立った」
「おいしかった」「とってもおいしかった」「ウマい!」「不味い!」
自分の今日1日をざっくり1語にしてみます。どんな形容詞が一番ぴったりですかね?
いざ、実践!
例えば、「痛かった!」と書きたい時、お腹が痛い、ケガして痛い、筋肉痛で痛い、心が痛い…Google先生や辞書で調べると色々出てくるはずです。ベストな単語を探して、「これだな」っていうものを選びましょう。たとえ間違っていてもいいです。選ぶのに迷ったら最後は気に入った単語にしてください。時間をかけないことも続けるコツです。
日本語では1語でも、英語だと何通りも言い方があることがあります。その逆に、日本語では細分化されている言い方も、英語だと全部ひっくるめて1語しかないケースもあります。そういうことに気がつく、知っているだけでも新たな学びの1つになります。
そうこうしていると、ふだんの生活の中で、「そういえば、これって英語で何ていうんだっけ?」という感覚ができてきます。
・眼鏡を買いに行った
→「近視」って?
・皿洗いしていたときに、ふと
→「蛇口」って?
・散髪に行って刈り上げてもらった
→「刈り上げ」って?
・休日に大きな船を見た
→「貨物船」って?
この感覚がクセづけば、もう大丈夫。お仕事のスケジュール管理に手帳を使っている方であれば、ビジネスで使う単語に絞って仕上げていってもよいです。書き込むときに発音の音声も聞くと、より効果が高まります。
この学習法の最大のメリットは忘れにくいこと。毎日勝手に目に入ってくるカレンダーに書かれていることがダメ押しとなり、忘れようがない。数ヶ月たって後で見返した時に一瞬忘れていても、自分の体験を思い出すことで、すぐによみがえります。1ヵ月で30個、1年で365個も増えます。しかも、それはすべて「あなたが伝えたかった言葉」です。
この方法、自分が「使える単語」を増やすのに一番効果的だったこともあり、実際にこの方法をアドバイスさせていただいた方の多くが、これなら続けられる!と前向きに取り組まれました。中には「今まで日本語でも日記をつける習慣がなかったのに、日記代わりになっておもしろい」とおっしゃる方もいらっしゃいましたよ。
まずは1ヵ月、できたらスゴイ!できなくても損はない。ぜひチャレンジしてみてください。
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