No.41 ‐ HINA(ヒナ) キーワードは 養い(月と癒しの女神)。
パット見からして優しい~感じが伝わるカードです。夜空に輝く大きな満月、2人の女性、そこには虹の道が続いています。
この2人の女性はHINA(ヒナ)という月と癒しの女神。若い時の姿と、知恵と経験を重ねた姿が描かれています。ヒナはタパ(樹皮布)作りの名手でもあります。彼女が作るタパは極上の品質なのだそうです。
夜の虹はムーンボウと呼ばれ、見れたら超ラッキー「この世の最高の祝福をもたらす虹」と言われています。努力が実り、大きな変化が訪れるそうですよ。
カードの周囲には、タパの原料となるワウケ、ヒナの化身と言われるヒナヒナの花、そして、海の中で輝く赤いウニが描かれています。ハワイ神話では、ヒナはもともとウニだったそうで、父なる空の神ワケアがその美しさに惹かれ、海の中から拾い上げたのだそうです。
月にのぼった女神ヒナの物語
ハワイの神話では、ヒナは半神半人マウイ(No.35‐MAUI)の母であり、美人で働き者の女神として登場します。
ヒナにまつわる神話は数多くありますが、このカードの意味を理解するために、1つの神話をご紹介します。
【ざっくり言うと…】
毎日タパ作りに精を出すヒナ。タパ作りはかなりの重労働です。ヒナの夫(人間)は横暴で自分勝手、ヒナが疲れていても家の仕事を手伝うことは絶対にありません。それどころか気に入らないことがあると怒鳴りつけることもしばしば。
そんな生活に耐えられなくなっていたヒナは、ある日、夜中に家を飛び出してしまいました。すると、夜空に大きな虹(ムーンボウ)が現れました。その虹を登っていき、月に逃れることができたそうです。
月では得意のタパを作り続けながら、心穏やかに暮らしています。
余談ですが、日本では月の影をうさぎの餅つきと言われますが、ハワイではヒナがタパを作っている姿なのだそうです。
ヒナからのメッセージ
いろいろ大変な経験をしたヒナですが、今では平和に暮らすことができています。
なんとなくこのカードの伝えたいことが見えてきたでしょうか?
「自分を犠牲にするのはやめましょう」
「煩わしさから離れていいんです」
そんなメッセージを送ってくれています。
ちょっと人のためにがんばりすぎていませんか?
自己犠牲的な優しさを与え続けていると、いつか自分がパンクします。エスカレートすると、自分は誰なのか?が分からなくなっていきます。こうなるとほんとにしんどいです。
どうやら、人のことを心配する前に、自分への愛情補給が必要なタイミングのようです。
グレーを楽しむ!
さて、ここでもう少しこのカードを掘り下げてみましょう。
月の周りは夜だと分かりますが、さらにその周りはグレーになっています。月の中のヒナもグレーで描かれていますね。
実は、ハワイ語の「ヒナ」には「グレー(灰色)」という意味があります。
例えば、今まで経験したことのない未知のことや、変化している真っ最中の状況に対し、結果をいますぐ明確にしなさいと言われたって、無理なわけです。
「今は白黒ハッキリさせるタイミングではなさそうです」
「結果に固執しない、焦らず、変化する過程を楽しもう」
「答えが分からない、未知との遭遇を受け入れてみよう」
グレーにはそういったメッセージが込められています。
グレーという不確実な状況の中では、自由な発想で、創造力や直感力を働かせることが大切になってきます。
これって、次のステージへと進むために、いま必要なことは、経験を重ねることだったり、創造力や直感力を高めることだと教えてくれています。
そのために、いま、あえて、答えが出ないグレーな状況が用意されている。そう考えると、一筋の光が見えてきませんか?
まとめ
あなたがいま最優先することは、自分自身の内面から湧き出る純粋な気持ちに従い、素直に行動することのようです。
周りの人を気にしすぎていませんか?
結果を焦ってしまって、ネガティブな感情が芽生えていませんか?
あなたらしい自由な発想が突破口になります。
そのために、自分が自分らしく居られて、リラックスできる環境や時間を作りましょう。あなたが楽しいと思うことを選んでやってみてください。
他の人(自分自身以外)のお世話タイムはちょっと休憩しましょう。
自分自身への愛情補給の時間です♪
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