~ 箱根で渋滞と人混みをできるだけ避けたい!箱根フリーパスを使った公共交通機関で巡る1泊2日のプランを実践してみた。
首都圏から近くて自然や温泉を楽しめる人気の観光地「箱根」。ただ、連休中の箱根はどこへ行っても人や車が多くて、混雑するのがネックです。
箱根に行きたい!けれども渋滞と人混みをできるだけ避けたい!
いろいろ調べてみると、箱根観光の混雑回避には3つのポイントがあるようで、今回それらを検証するプランを立てて、実践してみました。
お盆休みに公共交通機関を利用して訪れた1泊2日、箱根観光の王道ルートの旅をレポートします。
箱根ゴールデンコースを巡る
小田原駅・箱根湯本駅を起点に「箱根ゴールデンコース」と呼ばれる、王道の観光コースが設定されています。
登山鉄道・ケーブルカー・ロープウェイ・海賊船・登山バスと、たくさんの乗り物に乗りながら、箱根をグルっと一周するコースです。
これらの乗り物をすべて網羅した「箱根フリーパス」というお得なきっぷもあり、箱根の名所を効率的に回ることができます。
一方で、多くの人がこのルートを移動するので、どこに行っても観光客が溢れて混雑している…というのも事実です。
箱根フリーパスの購入方法や使い方についてはこちらを参考にしてみてください。
混雑回避の検証ポイント
せっかくのリフレッシュ旅が、混雑で疲れてしまってはもったいない!できるだけ混雑を避けて、リーズナブルに楽しむ方法はないだろうか?と、調べてみたところ、3つのポイントを押さえると良さそうだということが分かりました。
午前中が空いているらしい
箱根を観光するなら午前中が空いているとの情報がありました。早めに行くことで本当に混雑を避けられるのか?
箱根フリーパスを使うとスムーズらしい
箱根ゴールデンルートを周遊するには、登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船、路線バスと乗り物にたくさん乗ります。最初にフリーきっぷを購入しておけば、乗り換えるたびに切符を購入する必要がないので、時間短縮できてスムーズに移動できるはず?
宿泊は三島か御殿場へ行ってみたらどうか?
連休中の箱根の温泉宿は軒並み高額!そこで、温泉は日帰り入浴で楽しむことにして、宿泊は箱根を出て、街のビジネスホテルにしてみたらどうか?連休中でもリーズナブルな料金で宿泊することができないだろうか?
今回の旅程は、これらの検証ポイント3つをふまえた上で、
・予定を詰め込み過ぎないよう、時間に余裕を持たせる
・無駄遣いはしないが、ケチケチしない
というプランにしてみました。
1泊2日モデルプランを実践!
今回は、横浜駅から設定されている「相鉄線+箱根フリーパス」を利用して箱根を訪れました。
1日目のスケジュール
- 6:33発横浜駅|相鉄+小田急で小田原駅へ
相鉄線の横浜駅で箱根フリーパスを購入。海老名駅で小田急線の急行に乗り換えます。
- 7:51着
7:59発小田原駅|箱根登山線に乗車小田原駅で箱根湯本行きの普通列車に乗車。ここから強羅駅までが箱根登山線ですが、すべての列車が途中の箱根湯本駅で乗り換えになります。
- 8:13着
8:26発箱根湯本駅|箱根登山電車に乗車箱根湯本駅で一回り小さな電車に乗り換えます。ここから急坂と急カーブ続く、本格的な登山電車が始まります。
よくこんなところに線路を敷いたなと思うほど山深いところを、列車はスイッチバックしながら、ぐんぐん登っていきます。
[混雑状況]6~7割ほどの乗車率で、まだ空席が目立っていました。
- 9:03着
9:06発強羅駅|箱根登山ケーブルカー彫刻の森駅を過ぎ、周囲が少し開けてくると強羅駅に到着。ケーブルカーに乗り換えます。ホームはT字型に繋がっていて、乗り換えは簡単です。
ケーブルカーは1時間に3往復(9時~10時台は4往復)と運行本数が少なく、車両も小さいので混み合いやすいです。
[混雑状況]強羅駅を発車時点で満席、途中駅からの乗車もあり、立ち客が出るほどでした。
- 9:17着
9:45発早雲山駅|無料展望台と足湯
箱根ロープウェイに乗車早雲山駅には無料の展望台と足湯があり、絶景を眺めながらのんびりくつろぎました。ここで大涌谷行きのロープウェイに乗換え。1分間隔で発車しています。
箱根ロープウェイと言えばこの絶景!硫黄を含んだ黄色い地面と、もくもくと立ち上る噴煙。非日常の光景にゾクッとします。
[混雑状況]ケーブルカー到着直後を避けて少し待てば、ロープウェイには並ぶことなく乗ることができました。
- 10:00着
10:45発大涌谷駅|絶景と黒たまご
箱根ロープウェイに乗車大涌谷駅はロープウェイの乗換駅。駅の外には壮大な光景が!ここにはレストランやお土産物屋もあり、すでに多くの人が訪れていました。
名物「大涌谷の黒たまご」をいただきます。外は黒いですが中身はふつうのゆで卵でした(笑)。次は桃源台行きロープウェイに乗ります。
[混雑状況]大涌谷の駐車場はすでに満車。ロープウェイからは大渋滞している道路が見えました。大涌谷駅や桃源台駅のレストランでランチをしても良いのですが、混雑をできるだけ避けたいので、箱根町港まで一気に進んでおきます。
- 11:15着
11:25発桃源台港|箱根海賊船に乗船芦ノ湖を北から南へ縦断する絶景クルーズ。3種類の海賊船が35~40分おきに運行されています。どの船になるかは当日のお楽しみだそうです。
この日は天気が良く、キラキラ光る芦ノ湖はとてもきれいでした。700円追加(フリーパス割引)すれば、特別船室でリッチな船旅も楽しめます。
[混雑状況]デッキは多くの人でやや身動きがとりづらい状態。逆に、船室内の普通座席は空席があるほどで余裕がありました。
- 11:50着箱根町港|ランチと観光
関所通りの「どんぶり茶屋」で、手打ちそばとカラフルな箱根いなりをいただきました。
箱根町には観光スポットがたくさんあります。箱根関所、伝統工芸品の寄木細工のお店、箱根駅伝ミュージアムなどを見て回りました。
[混雑状況]箱根町は多くの人で賑っており、飲食店は12:00を過ぎるとどの店にも行列ができ始めました。逆に、観光スポットはお昼ごはん時が狙い目です。
- 15:26発箱根町港|東海バス(三島駅行き)に乗車
路線バスで三島へと向かいます。バスは1時間おきに出ています。三島スカイウォークや三嶋大社もフリーパスの範囲内です。
[混雑状況]箱根町港で乗車した時は空いていましたが、途中の三島スカイウォークから多くの人が乗車し、車内は一気に混雑しました。
- 16:18着三島駅|散策・夕食・宿泊
ホテルへチェックインして荷物を置き、湧水スポットや三嶋大社を散策し、三島名物のウナギ料理を堪能しました。
[混雑状況]三島駅前エリアのビジネスホテルには直前でも若干の空室があり、リーズナブルな料金で快適に宿泊することができました。
2日目のスケジュール
- 8:45発三島駅|東海バス(山中・元箱根方面行き)
三島駅南口バス停5番乗り場から、三島スカイウォークへ向かいます。バスは30分~60分おきに出ています。
[混雑状況]三島駅で乗車した時は立ち客が出るほど。途中からの乗客も多く混雑しました。三島スカイウォークで一気に下車しました。
- 9:11着
10:41発全長400mもある日本一長い歩行者専用吊橋はスリル満点!よく晴れていたのですが、富士山頂が雲に隠れていてちょっと残念でした。
チケットオフィスに並ぶ前に、必ずこちらをGETしてください。
▶ 三島スカイウォーク 前売りチケット[混雑状況]すでに多くの人で賑っていましたが、ごった返しているほどではありませんでした。ジップラインなどのアトラクションには行列ができていました。
- 10:59着恩賜公園前|旧東海道 箱根宿の杉並木を散策
箱根町港の先にある、恩賜公園前バス停で下車。元箱根港まで約500m続く杉並木を歩きました。木陰のおかげで涼しくてすてきな散歩道です。
元箱根港近くにある「Bakery&Table箱根」でカフェタイム。足湯付きのカウンター席があり、芦ノ湖を眺めながらほっこりした時間を過ごせます。
[混雑状況]箱根町港~元箱根港の道路はすでに渋滞が発生。元箱根は多くの人で賑っており、行列ができているお店もありました。
- 12:35発元箱根港|箱根登山バス(箱根旧街道線)に乗車
急坂と急カーブの連続、対向車とスレスレの極狭な道幅。難所を巧みなハンドル捌きで大型バスを操る運転手さん。神業のような運転技術に感動しました。
[混雑状況]箱根湯本へのバスは2路線あります。旧街道線(畑宿経由)は空席もあり、目立った渋滞もなくスムーズでした。箱根町線(小涌園経由)の方が便数も利用客も多いです。
- 12:57着台の茶屋|箱根湯本温泉・天成園へ向かう
※台の茶屋バス停から湯場滝通りへは、未舗装の遊歩道と階段を下りていくのが近道です。但し、道は細く足場はよくないので気をつけてください。
- 13:05着
15:30発天成園|日帰り温泉とランチ老舗の大型温泉旅館「天成園」で温泉と和食御膳を堪能。天空大露天風呂は開放感抜群!美味しい食事と共に至れり尽くせりの時間になりました。
温泉を満喫した後はのんびりと庭園を散策。湧水が流れ出している玉簾の瀧は、パワースポットとしても知られています。
※ランチバイキングを利用する場合はラストオーダーが13:45なので、1時間早く元箱根港11:35発のバスがおすすめです。
[混雑状況]館内は賑わっていましたがゆっくり滞在できました。15:00を過ぎると宿泊客のチェックインでフロントロビーは混雑していました。
- 15:40ごろ箱根湯本|商店街でお土産さがし
箱根湯本駅まで徒歩で移動。駅の周辺は様々なお店が並び、とても賑やか。温泉饅頭やスイーツを食べ歩きしたり、お土産を買ったりしました。
[混雑状況]狭い範囲にお店が集結しているので、多くの人でやや混雑気味でした。
- 16:40発箱根湯本駅|箱根登山線に乗車
楽しかった箱根観光もいよいよ帰路につく時間となりました。最後に小田原駅に立ち寄りたいので、各駅停車に乗りました。
家路を急ぐ方は、新宿まで直通の特急ロマンスカーが出ています。海老名に停車する列車もあります。駅弁を購入して車内で食べるのも良き。
[混雑状況]直近で出発するロマンスカーは満席表示でした。帰りの列車は早めに予約しておくのがよさそうです。
- 16:56着小田原駅|ミナカ小田原
小田原駅直結の商業施設「ミナカ小田原」へ。江戸時代をイメージした小田原新城下町や、タワー棟にある無料の絶景足湯庭園を楽しみました。
- 18:34発
19:51着小田原駅|小田急+相鉄で横浜駅へ。小田急線の急行で海老名駅へ。相鉄線に乗り換えて横浜に帰ってきました。
検証結果
✓ 午前中は比較的空いている
まさにそのとおりでした!箱根の観光スポットはお昼に近づくにつれて人がどんどん多くなったので、混雑回避には午前中が狙い目なのは間違いありません。
✓ 箱根フリーパスは便利でコスパ良し
いちいち切符を買わなくてもよいのはとてもスムーズ!また、観光施設などの割引も付いていて、とてもお得に箱根観光ができました。
✓ 宿泊は三島にして良かった
三島駅前には数多くのビジネスホテルがあり、直前予約でも若干の空室がありました。比較的リーズナブルな料金で快適に宿泊でき、フリーパスで三島スカイウォークへも行けました。
まとめ
箱根に行きたい!でも渋滞と人混みをできるだけ避けたい!というミッションにチャレンジした今回のプラン。
1泊2日箱根ゴールデンルートを巡る旅なら、午前中を中心に行動すると比較的混雑を回避できて、効率よく周遊することができました。
さらに、箱根フリーパスを使うことで、三島か御殿場まで足を伸ばして、費用を押さえながらも快適に宿泊することができました。
このほかにも、逆回りルート(箱根湯本→元箱根→大涌谷→強羅)で混雑を回避することができるという情報もあったので、また機会があれば試してみたいと思っています。
箱根観光の際に少しでも参考になれば嬉しいです。
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