~日本からの発着便が多い仁川国際空港。ターミナルビル施設、アクセス、お土産、フードコートなど、知っておくと便利なことをまとめてみた。
日本から一番近い海外旅行先の韓国。世界中から数多くの便が就航している空の玄関口が、仁川(インチョン)国際空港です。旅客ターミナルは2つあり、航空会社によって使用するターミナルが異なります。
今回は第1ターミナルを訪れてみました。ターミナルビルはとても大きく、ショップやサービス施設が数多くあります。
とても全部は紹介しきれないので、実際に行ってみて分かったことや、利用する際に知っておくと便利なことなどをザックリとまとめてみました。
仁川国際空港とは?
2001年に開港した仁川国際空港は、アジアで最大級の空港のひとつ。24時間運用で韓国の国際線のほとんどが仁川空港に発着しています。
首都ソウルの西、仁川広域市にある2つの島の間を埋め立てて造られた広大な土地に、南北方向に3本の滑走路と2つのターミナルを有しています。
さらに世界最高の空港ランキングでは、毎年上位にランクインしており、サービスクオリティの高い空港としても知られています。
日本各地の空港から世界各都市へ向かう、乗り継ぎ空港としてもよく利用されています。
第1ターミナルは南側のウサギの耳のような形の建物で、2001年の開港時から使用されています。
就航路線
第1ターミナルは、アシアナ航空などスターアライアンス系列や、ピーチ、チェジュ航空、イースター、エアソウル、ティーウェイなどのLCCが就航しています。大韓航空やジンエアーは第2ターミナルから発着しています。
→ ターミナル別の就航航空会社
日本からは東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島、福岡、那覇のほか、地方空港からも数多くの便が就航しています。
ロケーション
ソウル市内中心部から西へ約60km、空港鉄道A’REX を利用するとソウル駅まで約45~60分かかります。ちょうど東京都心と成田空港、大阪都心と関西空港のようなイメージです。
ソウル都心部への公共交通機関は、空港鉄道(A’REX)、リムジンバス、一般路線バス、タクシーなどがあります。
第1と第2の各旅客ターミナルは、空港鉄道、または無料循環シャトルバスで移動できます。バスは空港をぐるっとまわるので、約15kmの道のりがあり、15~20分ほどかかります。
※第2ターミナルについてはこちら。
第1ターミナルビルの施設
大規模な空港だけあって、免税店や韓国コスメショップ、カフェ・レストランなどの飲食店、休憩施設などが充実しています。
1階 到着フロア
入国審査→手荷物の受取→税関と進みます。発着する便数が多いので、到着便が重なると入国審査は長い列に並ぶことになります。
第1ターミナル本館に到着した場合は、通過するのに30分程度は余裕を見ておくと良さそうです。
LCCの多くはコンコース(搭乗棟)に発着するので、シャトルトレインに乗って移動する時間も含めると、40~60分程度みておくと良いです。
国際線の到着ロビーの出口は6ヵ所あります。待ち合わせをする時には、どの出口(A~F)かを相手と確認しておきましょう。
【1階にある施設】
●銀行・両替所・ATM ●携帯・Wi-Fi ルーター・Simカードなどのレンタルサービスカウンター ●リムジンバスチケットカウンター ●観光案内所 ●カフェ・ショップ・コンビニ ●宅配カウンター
到着ロビーには、両替所やコンビニ、案内所などがあり、旅行に必要なものや情報を揃えることができます。
空港鉄道(A’REX)の仁川国際空港第1ターミナル駅へは、エスカレーターで地下1階の連絡通路を進んでください。
⚠️空港鉄道の一般列車に乗る方は、T-moneyカード、または現金を用意しておきましょう。
外に出ると、リムジンバス、路線バス、タクシー乗り場があります。横断歩道を渡って鉄道駅のある交通センターへ行くこともできます。
⚠️第2ターミナルへの無料シャトルバス乗り場は3階です。
一服したい方は、横断歩道を渡ったところに喫煙所が4ヵ所あります。
地下1階~第1交通センター
第1ターミナルの地下1階は、空港鉄道(A’REX)の仁川国際空港第1ターミナル駅がある「第1交通センター」に直結しています。
【地下1階~第1交通センターにある施設】
●鉄道駅 ●銀行・両替所・ATM ●観光案内所 ●レストラン・カフェ・ショップ・コンビニ ●医療センター ●美容室 ●カプセルホテル ●スパ&サウナ
人気のドラッグストアや飲食店など、ここにもショップ&サービス施設が揃っています。仮眠室やシャワーも完備した「SPA ON AIR (スパオンエア)」やカプセルホテル「DARAKHYU(ダラクー)」は、早朝便や深夜便を利用する方に便利な施設です。
2階 空港鉄道連絡通路
交通センターとの連絡通路、郵便局と小さなカフェ、航空会社のオフィスがあります。
3階 出発フロア
明るい空間の3階には、チェックインカウンターがズラリと並び、空の旅へと出発する人々でにぎわっています。
搭乗手続きに時間がかかることもあるので、空港には余裕を持って到着することをおすすめします。
有人カウンターのチェックインは、出発時刻の2時間30分前から開始される場合が多いようです。
カウンターが込み合っている場合には、出発1時間前まで利用可能な自動チェックイン機が便利です。
手荷物の預け入れは航空会社のカウンターか、自動手荷物預け機(Self Baggage Drop)で行います。
⚠️自動チェックイン(セルフチェックイン)は、航空会社によって利用可能時間が異なります。また、共同運航便の場合は有人カウンターでの手続きが必要です。
チェックインを済ませたら、保安検査場へと向かいます。保安検査場は6ヶ所ありますが、1番と6番は閉鎖されていました。(2023年11月現在)
【3階にある施設】
●チェックインカウンター ●銀行(両替) ●タックスリファンドカウンター ●インフォメーションデスク ●航空会社のチケットカウンター ●出国ゲート ●宅配・荷物一時預かり所 ●カフェ・ショップ・コンビニ ●無料シャトルバス停留所
チェックインカウンターが並ぶ一般エリアの真ん中あたりに、土産物店、食料品店、コンビニ、コスメショップなどが並んでいます。
4階にはレストランや休憩スポットがあります。
ターミナルのちょうど真ん中あたり、8番ゲート前から、第1旅客ターミナルと第2旅客ターミナルを結ぶ無料循環バス(シャトルバス)が約10分間隔で運行されています。
一服したい方は喫煙所が外に4ヵ所、出国審査後のゲートエリア内にも5~6ヵ所ほどあります。
4階 レストラン&フードコート
3階の出発フロアからエスカレーターで4階にあがると、飲食店と休憩スポットがあります。
【4階にある施設】
●フードコート ●レストラン ●パン屋 ●ショップ ●休憩スポット
※両端のフードコート(1と12)は、けっこう離れています。
西側(案内図の1)はデザート専門のフードコートで、人気のアイスクリーム店も入っています。
東側(案内図の12)は韓国B級グルメのフードコートで、トッポッキ、キンパ、ウドン、クッパなどの軽食を食べることができます。
しっかり食べたい方は、韓国料理、日本料理、中華料理などのレストランがあります。
4階の中央付近にパン屋さんがあります。搭乗スポット側に進むと、韓国の伝統的な瓦ぶきの家や東屋(あずまや)が設置されています。
韓国らしい雰囲気の空間に、カフェとベンチが設置されているので、コーヒーを飲みながら、飛行機を眺めることができます。
中央付近を旅客ターミナル側に進むと、イスとテーブルが用意された休憩スポットがあり、のんびり過ごすことができます。
出国後・制限エリア
出国審査を抜けると、両側に店が立ち並んで、まるでショッピングストリートのような光景です。コスメ、タバコ、アルコールが購入できる免税店、ブランドショップ、カフェ、レストランなど、数多くの商業施設があります。仁川空港でここがいちばん賑わっているエリアと言ってもよいでしょう。
【制限エリアにある施設】
●免税品受取カウンター ●銀行(両替) ●タックスリファンドカウンター ●インフォメーションデスク ●ラウンジ ●免税店 ●カフェ・ショップ・コンビニ ●伝統文化体験施設 ●仮眠・リラックススペース ●キッズスペース ●トランジットホテル
時間が合えば、王家の行列を再現したイベントに出会えるかもしれません。一緒に記念写真を撮ることもできます。
■ 王家の散策(仁川国際空港ホームページ)
搭乗口が101〜132番ゲートの場合は、シャトルトレインに乗って、コンコース(搭乗棟)へ移動します。コンコースに行くとターミナル本館に戻って来れないので、搭乗ゲートは必ず確認しましょう。
コンコースまでは約900mで、乗車時間は2分程です。ここにも免税店、飲食店、銀行、薬局、喫煙所など、ひととおりの施設が揃っています。
出国審査場を出たところは3階ですが、実は制限エリアには4階もあります。これがけっこう穴場です!
12番、30番近くのエスカレーターを上がると、フードコートがあります。韓国、中華、イタリアンなど多国籍で、軽食からガッツリの食事まで色々なメニューに対応しています。
「トランスファーラウンジ」には、トランジット(乗り継ぎ)の方の専用シャワールーム(無料・アメニティなし)や、韓国衣装の着付け体験などができる施設が整っています。
インターネットエリアや、ロングチェアで仮眠がとれるナップゾーンなど、出発する方なら誰でも利用できる施設もあります。人が少ないので搭乗まで静かに過ごしたいという方におすすめです。
4階スカイハブラウンジを利用したい方は、割引チケットがあります。
・仁川国際空港ラウンジ割引券(ターミナル1)
出国審査後の制限エリアはとても広いので、お目当てのお店や施設がある場合は、どこにあるかと営業時間を事前に調べておくことをおすすめします。
■ 空港マップ(仁川国際空港ホームページ)
⚠️搭乗ゲートが出国審査場から400~500m離れていたり、シャトルトレインで移動が必要だったりします。時間に余裕を持って行動しましょう。
※ビジネスクラスのアシアナラウンジの様子はこちら
ソウル中心部への行き方
ソウル都心部への公共交通機関は、地下鉄、空港鉄道(A’REX)、路線バス、タクシーがあります。
空港鉄道で行く
第1ターミナルの前にあるドームのような建物「第1交通センター」の地下に、「仁川国際空港第1ターミナル駅」があります。仁川空港 ↔ ソウル駅 を結ぶ空港鉄道(A’REX)が発着しています。
到着ロビーからエスカレーターかエレベーターで地下へ下りてください。
動く歩道のある通路に出ます。道なりにそのまま進めば大丈夫です。
動く歩道が終わり、視界がパッと開けると、交通センターです。地下とは思えない明るい空間です。
コンビニ、カフェ、ファーストフード店、銀行の両替所などがあります。
その先に進むと空港駅です。左右両サイドに青色とオレンジ色の2つの改札口があります。
左側の青い改札口は、一般列車(各駅停車)乗り場です。12分間隔で運行しており、ソウル駅まで59分、4,400ウォンで移動できます。
一般列車は金浦空港や、地下鉄への乗換が便利な弘大入口(ホンデイック)にも停車します。
Suica のような交通系ICカード「T-money カード」を購入しておくと便利です。
T-money カードは、コンビニか改札口横の自販機で購入できます。チャージは自動券売機で行います。
右側のオレンジ色の改札口は、直通列車(ソウル駅までノンストップ)乗り場です。特急列車のような扱いです。
直通列車は40分間隔で運行しており、ソウル駅まで43分、11,000ウォンで移動できます。全席指定で改札口横の自動券売機で発券します。
ホームは一般列車(青)と直通列車(オレンジ)で乗り場が別れています。
※下車駅で空港鉄道から地下鉄に乗り換える時には、乗換専用改札を通ってください。
※空港鉄道のきっぷの買い方、乗り方はこちら。
■ 直通列車チケットは事前購入がお得です!
→ 仁川空港↔ソウル駅|直通列車乗車券予約
→ 空港鉄道+京成スカイライナー 割引券予約
リムジンバスで行く
仁川国際空港から明洞・東大門・江南エリアに行く場合、空港鉄道から地下鉄に乗り換えが必要です。重いスーツケースを持って移動する場合は、リムジンバスが便利です。
リムジンバス乗り場は、1階の3Bまたは4Aです。到着ロビーの3・4番出口を出るとすぐ目の前です。
バスチケットカウンター、自動券売機が1階の到着フロア内と、外のバス乗り場にあります。
バスチケットは簡単でお得な事前購入がおすすめです。カウンターでQRコードを見せて、行き先を伝えると発券してくれます。
バス路線は市庁(シチョン)、東大門(トンデムン)、江南(カンナム)、蚕室(チャムシル)方面への路線があります。
■詳細・時刻表はこちら
→ Kリムジン路線案内(日本語)
座席は早い者勝ちなので、発車時刻の10~15分前には並んでおくことをおすすめします。
■ リムジンバスのチケットは事前購入がお得です!
→ 仁川空港↔ソウル市内|リムジンバス予約
帰国する時
都心空港ターミナルを使ってみる
韓国の航空会社をを利用する場合、空港鉄道ソウル駅の地下2階に「都心空港ターミナル」があり、搭乗手続き、荷物の預け入れ、さらに出国審査までできてしまうのをご存知でしょうか。
〈利用条件〉
・韓国の航空会社を利用すること
・仁川空港行き「直通列車乗車券」を購入済みであること
・航空便出発時刻の3時間前までに搭乗手続きをすること
仁川空港のカウンターで手続きするよりも空いていることが多く、さらに空港では専用通路からスムーズに出国できるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
出発ロビーは3階
空港駅に到着し、改札口を出たら、地下1階から2階まで直通のエスカレーターがあります。
空港ターミナルへの連絡橋が続いています。本館2階に到着するので、エスカレーターで出発ロビーのある3階へと向かいます。
リムジンバスを利用すると、出発ロビーの目の前に到着します。
■ 荷物が多い方、ホテルから空港まで直行したい方は、貸切の送迎サービスが便利です。
→ 仁川空港↔ソウル市内|空港送迎サービス
■早朝出発便を利用する方は、空港近くのホテルに前泊すると便利です。
・楽天トラベル 仁川空港近くのホテル を探す
・Agodaで 仁川空港近くのホテル を探す
・KLOOKで 仁川(韓国) のホテルを探す
まとめ
●仁川国際空港のメリット
・免税店、ショップ、レストランなど各種施設が充実しており、選択肢や品揃えが多い
・24時間運用で、日本の多くの空港から直行便が出ている
・LCCを含め、航空券の価格が金浦空港発着よりも安いことが多い
●仁川国際空港のデメリット
・ソウル市内まで遠く、アクセスに60分以上かかる
・規模が大きいので、建物内での移動距離が長い
仁川国際空港は単なる移動の経由地としての利用であれば少々不便に感じるかもしれません。
一方で、免税店・韓国コスメショップ・カフェ・レストラン・文化体験など、誰もが快適で楽しい時間を過ごせるサービスや施設がたくさんあります。
早めに空港に着いて「仁川空港を楽しむ!」という時間を旅程に入れてみてはいかがでしょうか。
広すぎてすべてを紹介しけれたわけではありませんが、韓国旅行で仁川国際空港を利用する際に、少しでも参考になれば嬉しいです。
■リンク集
・仁川国際空港 ホームページ(日本語)
・空港鉄道 A’REX ホームページ(日本語)
⚠️韓国ではGoogleマップの徒歩ルート検索ができないので、NAVER Map(ネイバーマップ)アプリをダウンロードしておくと便利です。
航空券・ホテル・ツアーの予約
Kリムジンバスや空港鉄道(直通列車)の交通チケットは、KKdayやKLOOKなどのチケットサイトから、事前購入しておくのがおすすめです。
■ 交通チケットは事前購入がお得です!
→ 仁川空港↔ソウル駅|直通列車乗車券予約
→ 仁川空港↔ソウル市内|リムジンバス予約
→ 空港鉄道+京成スカイライナー 割引券予約
■早朝出発便を利用する方は、空港近くのホテルに前泊すると便利です。
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