~青い空と穏やかな海、潮風に吹かれながら眺める絶景、定期航路を利用した60分の船旅に大満足!
青い空と穏やかな瀬戸内海、多くの島々が創り出す美しい景色。潮風に吹かれながらのんびり過ごす船旅はとても気持ちがいいものです。
しかし、近年では瀬戸内海の島々にも橋が多く架けられ、車で行き来できる島が増えてきました。そのため、航路がどんどん廃止され、船に乗るチャンスが減ってきているのはちょっと淋しいですね。
そんな中、定期航路をたった500円で往復できる「のっとこクルーズ」というを見つけました。
これで、瀬戸内海の多島美を堪能できるのであれば、とってもコスパ良いアトラクションであることは間違いありません。
実際に乗ってみたので、広島県や瀬戸内海を旅してみたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。
「のっとこクルーズ」とは?
竹原港~大崎上島の垂水港、または白水港を結ぶ、山陽商船が運行する定期航路を利用した、ワンコインでできるクルージングです。
片道で下船せず、乗ったままで往復します。
トータルの所要時間は約60分。片道25分の船旅、5分〜10分ほど停泊の後、もと来た港まで戻ります。
垂水港と白水港の位置関係はこちら。竹原から見ると垂水港が手前、白水港が若干遠いところにあります。
ちなみに「のっとこ」というのは、広島弁で「乗っておこう」という意味。「降りることなく往復乗っておこう」をもじって名付けられたようですね。
実際に乗ってみた日は、天気も味方してくれて、とても気持ち良かったです。
「竹原港」への行き方
【広島から】
広島バスセンター、八丁堀、広島駅から、高速バス「かぐや姫号」に乗車すれば、80~90分ほどでダイレクトに竹原港へ行くことができます。「竹原フェリー(フェリー前)」で下車すれば、すぐ目の前です。
【広島空港から】
竹原行きの9人乗りジャンボタクシーが運行されています。30分ほどでダイレクトに竹原港へ行くことができます。
【呉方面から、尾道・三原方面から】
JR呉線 竹原駅で下車、芸陽バス(竹原フェリー(フェリー前)行き、忠海行き、三原行き)の乗り換えて約6分ほどです。
竹原駅から竹原フェリー(フェリー前)のバスは、時間帯にもよりますが30分~1時間ごとにあります。
■アクセス詳細・時刻表はこちら
→ 広島ー竹原 高速バス「かぐや姫号」
→ 広島空港ー竹原 ジャンボタクシー
→ 竹原駅ー竹原フェリー(フェリー前)
「たけはら海の駅」は海の玄関口
竹原港の建物は、たけはら海の駅として整備されています。
1階には乗船券売場、待合スペース、売店があります。売店では竹原や大崎上島、瀬戸内海沿岸部で採れた海の幸、山の幸などの特産品がずらりと並んでいます。
小さなカフェも併設されていて、天気の良い日には屋外のデッキスペースで、海を眺めながら季節のスムージーや瀬戸内レモンや塩を使ったアイスをいただくことができます。
3階にはレストランもあり、竹原の峠下(たおした)牛や海の幸を使ったランチがいただけます。
※営業時間が限定されているようですので、利用の際には事前に確認してください
のっとこクルーズの乗船券売場は、売店横の通路を奥に進んだところにあります。待合ロビーにある売場ではないので気をつけてください。
券売所でのっとこクルーズをしたい旨を伝えると、乗船券を発行してくれます。今回は白水行きの便を選びました。
乗船券売場を出ると、すぐに桟橋です。
船は垂水行きと白水行きがありますが、係員さんが誘導してくれるので間違えることはないと思います。
大崎上島には橋が架かっていないため、本州との行き来には車も一緒にこのフェリーに乗りますよ。車は1階、旅客は2階に上がります。
いよいよ出航!
2階の船内はソファー席が並んでいて、広々としています。テレビもついています。ちょうど乗船した日はカープのデーゲームを中継していました(笑)
汽笛が鳴っていよいよ出航です!
この船は両頭型といって、前後どちらにも進むことができます。出航時に方向転換する必要がないので、その分、目的地まで時間短縮にもなります。シャトル便のような感じですね。
そのような構造からデッキ席は設置されていません。
しかし、客室前方には通路を兼ねたデッキスペースがあり、潮風に吹かれながら、絶景を眺めることができます。
竹原港を出ると、穏やかな瀬戸内海をゆっくり進みますが、もうすでに多島美の絶景が広がっています。左側には阿波島や2柱の大きな鉄塔が目印の大久野島が見えます。
10分ほど進むと、右側にものすごいインパクトの島が見えてきます。何やら大きな要塞とか軍艦のように見えます。契島といって、島がまるごと工場になっています。東邦亜鉛の契島製錬所というところで、関係者しか立ち入ることができないそうです。
そうこうしていると、前方に見えていた生野島と大崎上島がどんどん近づいてきました。船は島と島の間の細い水道のようなところに入っていきます。
映画のワンシーンのような光景
船は生野島と大崎上島に挟まれた、幅約300メートルしかない細い水路を進んでいきます。今まで開けていた視界が一気に狭くなり、どこか探検にでもしに来たような雰囲気になります。
ほどなく、左側の大崎上島にまとまった集落と赤い桟橋が見えてきました。ここが垂水港です。
今回乗っている船は垂水港を通り過ぎて、もう少し先の白水港へと向かいます。少しでも長く船に乗っていたい方にとっては、白水港行きがちょっとお得ということになりますね。
竹原港から約30分ほど。垂水より少し大きな街と赤い桟橋が見えてきました。大崎上島の白水港に到着です。
桟橋では竹原へと向かう乗客や車が船の着岸を待っている様子が見えます。なんだか映画のワンシーンのようです。
竹原からの乗客はここで降りますが、自分は乗ったまま船内で待機します。
5分ほどの停泊時間に、竹原へと向かう車とお客さんに入れ替わります。
乗ってみて分かったのですが、行きと帰りで微妙に航路が違いました。行きは生野島寄り、帰りは大崎上島寄りを通ります。島と接近して通行する場所もあり、島を行き交う人の様子も見えたりして楽しいです。
帰りも30分ほどで竹原港に戻ってきました。トータルで60分ほどの船の旅でしたが、陸地に降りるなると懐かしい不思議な感じもしました。
まとめ
地元民の足として欠かせない離島航路ですが、降りないで戻ってくるプチクルーズというアイディアはとてもおもしろいですね。
利用客が少ないからと便を減らすのではなく、観光客にも利用してもらう新たな需要の掘り起こしに一役買っているのではないでしょうか。
欲を言うと、船内には観光案内の要素がまったく無かったので、せめて船から見える島々の案内マップくらいあると、旅行者にとっては嬉しいのかなと思いました。
とはいえ、それを差し引いても、「のっとこクルーズ」には大満足です。
尾道や広島、呉を訪れる際に、半日余裕があれば、ちょっと足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
■のっとこクルーズ詳細・時刻表はこちら
→ 山陽商船 のっとこクルーズ
■たけはら海の駅へのバス時刻表はこちら
→ 芸陽バス <竹原管内>
【店舗データ】
たけはら海の駅(竹原港北崎旅客ターミナル)
広島県竹原市港町4丁目2−24
ホームページ
≪アクセス≫ 竹原フェリーバス停/山陽自動車道 河内ICから車で約30分
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