~ ソウル駅などで見かける「KTX・ITX・GTX」の3文字。これってどんな列車?それぞれの違いや特徴を分かりやすくまとめました!

韓国旅行でソウル駅に到着すると、乗り換え案内などで「KTX・ITX・GTX」のアルファベット3文字をよく見かけます。
これらは、韓国で運行されている高速鉄道や特急列車などの名前。「KTXはなんとなく聞いたことがあるけど、ITXやGTXは何が違うの?」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、韓国の鉄道を初めて利用する方にも分かるように、それぞれがどんな列車なのか、できるだけ簡単にまとめました。韓国旅行で鉄道を利用するときの参考になれば嬉しいです。
KTX・ITX・GTXとは?
まずは、それぞれの違いを簡単にまとめてみます。
| 名前 | ざっくり何? | 旅行では? |
|---|---|---|
![]() | 高速列車 (最高時速 320㎞) | ソウル~大邱・釜山など 長距離を速く移動 |
![]() | 特急列車 (最高時速 180㎞) | 韓国内の都市を こまめに結ぶ |
![]() | 地下鉄の 高速列車 (最高時速 180㎞) | 首都圏の通勤通学や ソウル近郊への移動 |
日本の鉄道に置き換えてみます。
例えば、東京駅に到着したとすると、ざっくりこんなイメージです。
〈KTX〉=東北・北海道・山形・秋田・上越・北陸新幹線
〈ITX〉=特急列車(踊り子、あずさ、ひたち…など)
〈GTX〉=爆速で走る地下鉄(日本にはありません)
ここからは、それぞれの列車の特徴をもう少し詳しく紹介します。
💡「SRT」っていうのも見かけますが、何ですか?
韓国の鉄道を調べていると「SRT」という文字を見かけることがあります。これは以前、水西(スソ)ー釜山間で運行されていた高速列車の名前です。2026年9月から「KTX」と統合されたため、現在はSRTという列車はありません。ただし、各駅の案内表示などにはまだ「SRT」の文字が残っている場合があります。
「KTX」とはどんな列車?
KTXは「Korea Train eXpress」の略称で、韓国の国営鉄道会社である「KORAIL(韓国鉄道公社)」が運営する高速鉄道です。
KTXの概要
ただし、日本の新幹線と少し違うのが、KTXは高速専用線だけでなく、途中から在来線に入って走る列車もあること。
そのため、同じ「KTX」でも走るルートや停車駅、所要時間などが列車によって異なります。
KTXはどこを走っている?
KTXはソウルを起点に、韓国内のさまざまな都市を結んでいます。

画像出典: Wikimedia Commons(作: Chugun, CC BY-SA 4.0)
代表的な行き先には、
・大田(テジョン)・大邱(テグ)・慶州(キョンジュ)・釜山(プサン)
・光州(クヮンジュ)・木浦(モッポ)・江陵(カンヌン)・浦項(ポハン)
などがあります。
この路線図を見ると、太い線が高速専用線、細い線がKTXが乗り入れる在来線になっています。
ここがKTXの面白いところで、例えばソウル~釜山間でも、すべてのKTXが同じルートを走るわけではありません。例えば…
・ソウルから釜山まで、ほぼ高速専用線を走るルート
・ソウルから水原(スウォン)経由で在来線を走り、途中から高速専用線に入るルート
・高速専用線を走り、東大邱(トンテグ)付近から在来線に入って釜山へ向かうルート
など、いくつもの走り方があります。そのため、同じ「ソウル→釜山」のKTXでも、経由するルートや停車駅が違い、所要時間も変わります。
KTXを利用するときは、列車名だけでなく、行き先・経由・停車駅・所要時間も確認するのがポイントです。
💡KTXは、なぜ高速線と在来線を行き来できるの?
日本の新幹線と在来線は線路の幅が違います。そのため、新幹線の車両は在来線を走ることができません。一方、韓国では高速専用線と在来線の線路の幅が同じ。そのため、KTXは高速線と在来線のどちらも走ることができます。
※山形・秋田新幹線は、在来線の線路を新幹線に合わせています。
※実際には電圧や路盤など様々な条件が関係しますが、ここでは鉄道初心者向けに難しいことは割愛いたします。
そして、ここにもうひとつ加わるのが車両の違いです。
KTXの車両・種類は?
KTXには〈KTX-〇〇〉と名前の付いた複数の車両があり、座席や車内設備などが少しずつ異なります。代表的な車両を見てみましょう。
●KTX|フランス技術をベースにした初代KTX
2004年の開業時に登場した車両で、フランスの高速列車TGVの技術をベースにしています。予約画面や時刻表に「KTX」とだけ表示されていたらこのタイプです。
1編成20両ですが、先頭と最後尾は機関車のため乗客は乗れず、客室は1号車〜18号車です。
●KTX-山川(サンチョン)|2010年に登場した流線形タイプ
2010年に韓国で開発された車両です。「山川魚(ヤマメ)」のしなやかで力強い姿をイメージしてデザインされたそうです。こちらも先頭と最後尾は機関車です。
車内は一般室を含め全席が進行方向を向き、電源コンセントも完備されるなど、快適性がアップしています。
ちょっとややこしいのですが、KTX-山川には「A-type(青色)」と「B-type(紫色)」の2種類が存在します。
A-typeには 4号車にテーブルを挟んで向かい合う「同行席(家族席)」があります。グループ利用だけでなく、1席単位で発券される場合もあります。B-typeに同行席はありません。
時刻表だけでは判別できませんが、予約画面の座席表で4号車を確認すると見分けられます。
●KTX-イウム|車内設備が一新された第3世代

2021年に登場した「イウム(이음)」は、韓国語で「つながり・結びつき」を意味します。6両編成のコンパクトな車両で、各車両の床下にモーターを搭載しているため、先頭と最後尾も客室になっています。
全座席を進行方向に合わせることができ、電源コンセントやスマホのワイヤレス充電器、個別窓など、車内設備が充実しています。
●KTX-青龍(チョンニョン)|最高時速320kmを誇る最新モデル

登場した2024年が青龍の年であることにちなんで名付けられたKTX-青龍。8両編成でイウムと同じく先頭と最後尾も客室になっています。
最高営業速度は320km/hと、現在のKTXでは最速クラス。全席に電源コンセント、USBポート、スマホのワイヤレス充電器を備え、座席ごとに窓が配置されるなど、車内設備も充実しています。
「ITX」とはどんな列車?
KTXは「Intercity Train eXpress」の略称で、韓国の主要都市を結ぶ在来線の特急列車です。

KTXよりスピードは控えめな分、運賃がリーズナブルで、KTXが停車しないエリアにもアクセスできるのが大きなメリットです。
ITXには大きく3つの車両があります。
●ITX-青春(チョンチュン)|春川方面への人気特急
主な路線: 龍山・清凉里 〜 南怡島・春川
特徴: 韓国で唯一の2階建て車両を連結。タッカルビで有名な春川や、冬のソナタのロケ地・南怡島(ナミソム)へ行く際の定番列車です。
●ITX-セマウル|長距離路線の主力特急
主な路線: 京釜線(ソウル〜釜山)、湖南線(龍山〜木浦)など
特徴: かつての最高級列車「セマウル号」の後継。主要都市間を網羅しており、コンセントやWi-Fiなど車内設備も充実しています。
●ITX-マウム|2023年登場の最新型列車
主な路線: 全羅線・慶全線など全国の主要路線へ順次拡大中
特徴: 「マウム=心」の名を冠した最新型特急。従来の老朽化した列車(ムグンファ号等)を順次置き換えており、全席コンセント完備で非常に快適です。
「GTX」とはどんな列車?
GTX(首都圏広域急行鉄道)は「Great Train eXpress」の略で、2024年に開業した比較的新しい鉄道です。
一言でいうなら「爆速で走る地下鉄」。最高時速は180kmで、ソウル近郊の観光地やベッドタウンへ向かう際のアクセスが格段に便利になりました。
予約は必要なく、一般の地下鉄と同じようにT-moneyカードなどの交通カードで乗車できます。
GTXにはA・B・Cなど複数の路線が計画されていて、現在はA路線(GTX-A)の一部が開業しています。
現在は2区間に分かれて運行していますが、将来は雲井中央〜東灘を結ぶ一本の路線になる計画です。
KTX・ITXの座席と予約方法について
KTXやITXなどの長距離列車は、原則として全席指定です。事前に指定席券を購入して乗車するのが基本となります。T-moneyカードなどの交通カードでは乗車できません。

KTXやITXは人気が高く、直前になると満席で指定席が取れないこともあります。
※満席の場合は、立ち乗り用の「立席券」が数量限定で販売されることもあります。
特に朝の時間帯や週末は混みやすいため、乗車する列車や時間が決まったら、早めに予約しておくのがおすすめです。
事前の指定席予約は、KORAIL(韓国鉄道公社)公式サイト、または Klook などの予約サイトから可能です。
➔ [KlookでKTX・ITXの指定席を検索・予約する]
➔ [KORAIL(韓国鉄道公社)公式サイト]
まとめ
今回は、ソウル駅に到着して地下鉄へ乗り換える時、ふと目にする「KTX」「ITX」「GTX」の正体について解説しました。
・ソウルから釜山や大邱など遠方へ行くなら ➔ KTX
・在来線で都市間を移動するなら ➔ ITX
・ソウル近郊をスピーディーに移動するなら ➔ GTX
普段のソウル観光では地下鉄を利用することが多いですが、少し足を延ばすときに活躍するのがこの3つです。
なお、KTXやITXは同じ目的地でも、列車によってルート、料金、所要時間が異なります。安さだけで選ぶと、思った以上に時間がかかることもあります。予約するときは、列車の種類・発着駅・料金・所要時間をあわせて確認しましょう。
⚠️韓国ではGoogleマップの徒歩ルート検索ができないので、NAVER Map(ネイバーマップ)アプリをダウンロードしておくと便利です。
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