~ソース無し、冷めてるのにうまい驚きのハンバーグ!駅弁の老舗と熟成肉のプロの最強コラボレーション駅弁~
乗り鉄して旅先で駅弁を食べる。鉄道旅行の醍醐味ですよね。旅先の本場で、できたての駅弁を食べてみたい!と思い立ち、「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」を使って、東北地方の有名駅弁を巡る旅をしてきました。
秋田県の大館駅でホカホカ「鶏めし」、青森県の八戸駅で「三八弁当」を味わい、続いてやってきたのが、岩手県一ノ関駅です。
ここには創業100年以上の老舗駅弁業者と、平成生まれのブランド肉専門店がコラボした、ビックリするほど美味しい駅弁があります。その名は「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」です。
一ノ関駅の駅弁売場
八戸駅から東北新幹線はやぶさ号に乗車し、盛岡駅でやまびこ号に乗り換えて一ノ関駅に到着。乗り継ぎ時間が20分ほどあったので、1時間30分ほどかかりました。
一ノ関駅の駅弁売場は2カ所あります。メインとなる西口の待合室内の駅弁屋と、新幹線改札すぐ目の前にあるコンコース弁当売店です。品数は新幹線改札前の売場のほうが多い印象です。
こちらには地元の老舗駅弁業者「斎藤松月堂」さんの駅弁がずらりと並んでいます。お目当ての「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」をこちらで購入します。
メイン玄関である西口と反対側、東口改札を出ると交流センターになっており、椅子とテーブルがありますので、そこでいただくことにします。
斎藤松月堂「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」
「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」の特徴はというと、ソースもなくそのまま食べる冷たいハンバーグがビックリするほど美味い!という奇跡的な駅弁なんです。
ネーミングのとおりメインは「格之進の金格ハンバーグ」と「牛肉あぶり焼き」、そして松月堂の特製牛すじ煮込みの3品のお肉が味わえます。
早速パッケージを開けると、ドーンっと鎮座していらっしゃいました!
いきなりハンバーグからいっちゃいます。ソースはついていません。箸を入れるとやわらかくてスッと切れます。そのまま食べるハンバーグって本当に美味しんだろうか?という不安が無きにしもあらずですが、一口ほおばると…
美味しい!!!
冷めてるハンバーグですよ。ソースもタレもついていません。これは衝撃です!!!逆にソースがないことで肉のうまみをダイレクトに味わうことができます。これは只者ではありません!
続いて牛肉あぶり焼き。赤身と脂身のバランスがちょうどよいお肉でこれまた美味しい!牛すじ煮込みは柔らかく、醤油と山椒の甘辛さと相まって、とにかくご飯がすすみます。
しめじとエリンギのソテーもシャキッとしていてナイスアシストしてくれています。
美味しくてあっという間に完食しました!ごちそうさまでした。
この衝撃的な駅弁、おいしさの理由をちょっと調べてみました。
格之進の「金格ハンバーグ」とは?
「格之進」さんは岩手県のブランド「門崎熟成肉」の専門店。一関や東京のレストランをはじめ、オンラインショップでも熟成肉を販売しています。
金格ハンバーグはオール岩手の食材にこだわり、岩手産の国産牛と、ブランド豚「白金豚」を使用。自家製の塩麹に漬け込んで美味しさを引き立てているそうです。徹底的に研究され、完成されたこのハンバーグは、フードアワードでも数々の賞を獲得されています。どおりで美味しいわけです。
一ノ関駅からJR大船渡線に乗り、陸中門崎駅から車で10分ほどの所には総本店「丑舎 格之進」があります。時間のある方はローカル線と、のどかな風景の中で最高の熟成肉を味わう旅もいいですね。
【店舗データ】
熟成肉の格之進 ホームページ
金格ハンバーグはこちらからも購入できます。
「斎藤松月堂」さんの駅弁
「斎藤松月堂」さんは駅弁界の老舗中の老舗、創業はなんと明治23年(1890年)!すでに130年を超える歴史があります。
日本最大の駅弁フェア、新宿京王百貨店「元祖 有名駅弁と全国うまいもの大会」では常連で実演販売されていますね。「前沢牛ローストビーフにぎり寿司(現在は終売の可能性あり)」など大ヒット駅弁を次々と出されています。
数ある斎藤松月堂さんの駅弁からいくつかご紹介します。
平泉うにごはん
最近では東京駅、上野駅、大宮駅といった首都圏の駅弁売場でもよく見かけるようになりました。その名のとおりウニがぎっしり!中尊寺金色堂をイメージした金色の蒸しウニ、いくら、紫蘇ワカメ、錦糸玉子で彩りもいいですね。
特急列車ヘッドマーク弁当 第9弾 「はつかり」
最近の駅弁の大ヒットといえば、特急列車ヘッドマーク弁当シリーズです。JR東日本かつて東北地方を走っていた「はつかり」号を、斎藤松月堂さんが手がけています。
真ん中でゴロンと鎮座した2つのホタテ貝がなんとも美味しく、ご飯は程よく味がついているところに、海苔や玉子などいろんな味が楽しめます。おかずも種類が多く、食べてて飽きない満足なお弁当です。
ヘッドマーク弁当は、第15弾寝台特急「はくつる」、第16弾「やまびこ」も斎藤松月堂さんが製造されていることからも、名実ともに東北地方を代表する駅弁屋さんと言えますね。
<特急列車ヘッドマーク弁当とは>
在来線特急列車のヘッドマークをテーマに、JR東日本クロスステーション リテールカンパニーが、沿線の名店に献立を監修・製造。容器はランチボックスとして利用できるスケーターの「4点ロックランチボックス」を使用しています。取扱い店舗:HANAGATAYA(東京駅、上野駅、大宮駅、蒲田駅)
三陸海の子(終売の可能性あり)
下の茶飯が見えないほど敷き詰められた蒸しウニ、イクラ、ホタテ!ゴロンと大きなひもつきホタテはよく煮込まれており、茎わかめや錦糸卵もナイスアシストしてます。手作り感の暖かみが感じられるおいしい駅弁(でした)。
ひふみ弁当(終売の可能性あり)
「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」のパッケージに書かれている「ひふみ弁当スタイル」の「ひふみ弁当」です。「ひ」とくち満足「すじ煮込み」、「ふ」か味醍醐味「炙り焼き」、「み」んな大好き「ハンバーグ」の3種の調理で、門崎熟成肉の美味しさを堪能!付け合わせのラタトゥイユをソースにして味変させれば2度おいしいお弁当(でした)。
⚠️斎藤松月堂さんの駅弁は、ホームページ他、いろいろなサイトで紹介されています。中には終売している駅弁が掲載され続けている可能性がありますので、お目当ての商品を確実に入手したい場合は、問い合わせてみることをおすすめします。
まとめ
「金格ハンバーグと牛あぶり焼き弁当」は、創業130年以上の駅弁の老舗「斎藤松月堂」さんと、平成生まれの熟成肉のプロ「格之進」さん。まさに最強のコラボレーションで作られていたわけです!
駅弁は冷めていてもおいしく食べられることが前提で作られています。駅弁業者さんは、冷めたお肉を美味しく食べられる弁当を作るという難題に立ち向かい、研究開発に取り組み、様々な工夫を盛り込んでいらっしゃいます。
ソースもなくそのまま食べる冷たいハンバーグがビックリするほど美味い!という奇跡的な駅弁の誕生には、何度も試行錯誤を繰り返されたに違いありません。
一ノ関駅には肉にしても海鮮にしてもとてもおいしい駅弁が揃っています。斎藤松月堂さんの駅弁は、仙台駅・盛岡駅・上野駅・大宮駅・東京駅でも販売されていますので、機会があればぜひ一度食べてみてください。おすすめです!
【店舗データ】
斎藤松月堂
ホームページ
●一ノ関駅コンコース弁当売店(駅2F新幹線改札前)
≪営業時間≫ 7:00~20:00 ※売切れの場合もあります
※ホテル・宿の予約はこちらが便利です。