~コスパ良すぎる「南紀・熊野古道フリーきっぷ」で熊野本宮大社に行ってみた。
一度は訪れてみたかった熊野詣(くまのもうで)。「南紀・熊野古道フリーきっぷ(中辺路コース)」というお得なフリーきっぷの存在を見つけたので、実際に使ってみました。
公共交通機関で東京から熊野三社を訪れる2泊3日の旅。今日は、紀伊勝浦駅から熊野本宮大社を訪れます。
今日の行程の交通費はすべてフリーきっぷでカバーできます。
※南紀・熊野古道フリーきっぷの購入方法はこちらを参考にしてください。
(写真はクリックすると拡大します)
「熊野本宮大社」への行き方
「バス引換券」を「熊野御坊南海バス フリー乗車券」に換えておきましょう。
[バス乗車券引換場所]は、紀伊勝浦駅前と新宮駅前の2ヵ所です。
【紀伊勝浦駅から新宮駅へ向かう】
行き方は2通りあります。
[バス]熊野御坊南海バスが約30分毎に出ていて、所要時間は40~50分ほど。
[電車]普通列車と特急「南紀」「くろしお」の自由席が使えますが、1時間~2時間おきと本数少なめ。所要時間は20分程度です。
【新宮駅前から本宮大社前行きのバスに乗る】
新宮駅前には本宮大社行きのバス乗り場がいくつかあります。ロータリーのバス乗り場ではなく、駅前の「観光案内センター」へと向かってください。
本宮大社へは複数のバス会社が運行していますが、フリー乗車券で乗れるのは「熊野御坊南海バス」です。他社のバスには乗れません。「熊野御坊南海バス」の乗り場は観光案内センターに併設されています。
バスは新宮市街地を抜け、青く美しい熊野川沿いを走ります。
■JR時刻表はこちら
→ 紀伊勝浦駅時刻表
■熊野御坊南海バス路線図・時刻表はこちら
→ 新勝線(新宮駅ー紀伊勝浦駅)
→ 川丈線(本宮大社・湯の峰温泉方面)
「本宮大社」を参拝する
新宮駅から60分ほどで、終点の「本宮大社前」バス停留所に到着します。
本宮大社前バス停は新しくて立派な施設です。世界遺産熊野本宮館が併設され、休憩や情報収集ができます。
バスの通ってきた道に戻り、横断歩道を渡ればすぐ「本宮大社」の鳥居があります。
鳥居をくぐり神域に入ります。ど真ん中は正中といって神様の通り道ですから、中央を避けて端を歩きましょう。本宮大社では右側通行してくださいと案内が出ています。ここから参道である石段を上がっていきます。
まず最初にお参りするのが石段の途中にある祓戸大神です。ここで身を清めます。石段の途中、左側に小さな案内板があるのですが、ほんとに小さく、右側通行なので気づかない方も多いようです。私もあやうく見逃すところでした。
石段に戻り、少し進むと手水舎があります。ここまで来れば神殿はもうすぐです。
石段を上りきると、御朱印や御守りなどを購入できる授与所があります。ここにお参りの仕方と順番の案内板がありますから、確認しておきましょう。
5つの社殿があるのですが、中央の第三殿からいったん左側に向かって参拝し、右側に戻るようになっています。
第一殿 第二殿 第三殿 第四殿 第五殿
③ ← ② ← ① ④ → ⑤
→ → → → → ↑
予習ができたところで、いよいよ、大きな神門をくぐります。
ここから先、境内は撮影禁止エリアのため、写真撮影を控えます。(社殿の画像は著作権フリー素材)
御社殿です。境内は荘厳で神聖な空気感が漂います。
5番目の満山社は大きな社殿の横に佇む小さな祠です。忘れずにお参りしましたか?
「参拝に来させていただきありがとうございました」
感謝の気持ちで御社殿の参拝を終えたら、神門に戻ります。
この神門に旧後本宮御社殿絵図が掲げられています。現在の熊野本宮大社は、明治22年(1889年)に起こった大水害で社殿が流出し、現在の場所へ移された歴史があります。
次に向かうのはここ、かつての本宮大社のあった場所「大斎原(おおゆのはら)」です。
上りよりも、下りの石段は急に感じるので、気をつけてください。
「大斎原」を参拝する
参道入口まで戻り、横断歩道を渡ると小さな石柱が立っており、民家の間の小道を進みます。
民家を抜けると、一気に景色が変わり、田んぼが広がります。
すぐに本宮大社の末社「産田社(うぶたしゃ)」への案内があります。すぐ近くなので、お参りしましょう。
産田社の参拝を終えたら、大鳥居へと真っ直ぐ続く一本道に戻ります。
田んぼの中に真っ直ぐ続く一本道、そびえ立つ大鳥居はとても幻想的な風景です。
日本一の大きさを誇る大鳥居は、高さ約33m、幅約42m。圧巻です!
本宮から徒歩10分ほどで「大斎原(おおゆのはら)」に到着します。
大鳥居をくぐると世界遺産を示す記念碑があり、杉並木が続きます。杉並木の間からは、すぐそばを悠々と流れる熊野川の河原が見え隠れします。
ここから先、境内は撮影禁止エリアのため、写真撮影を控えます。
緑に包まれた参道を進むと、右手に忽然と平らな空間が広がります。大斎原の境内です。
ポツンと2つの小祠が建てられ、神聖な空気感に包まれています。悠久の歴史に思いをはせながらお参りします。
参拝を終えたら、そのまま森林を進みます。ほどなく小さな川にかかる橋に出ます。ここから見える景色は、むかし大斎原が中州の地形であったことを容易に想像させてくれます。
橋を渡るとメインストリートに出ます。
大斎原からメインストリートに出るとすぐ「大斎原前」のバス停が見えます。メインストリート沿いに飲食店や土産物店が多くあります。
ここでランチをいただくことにします。
地元の方が教えてくれたおすすめ店、茶房「靖」さんへと向かいます。
茶房「靖」で絶品ドライカレーをいただく
「大斎原前」バス停から、本宮大社に向かって5分ほど歩くと「本宮行政局前」バス停が見えてきます。そのすぐ横に建つ和モダンでお洒落な建物が 茶房「靖」さんです。
店内はとても明るく、大きな窓からは、先ほど訪れた大斎原の大鳥居をみることができます。おひとり様なら、窓際のカウンター席がベストポジションです。絶景ポイントです。
熊野牛ミンチ100%使用の「自家製ドライカレー」をいただきます。
肉と玉ねぎの旨味、辛さと甘さのハーモニー♪コーンがナイスアシスト。コクのあるカレーでご飯がどんどん進みます。
箸が、いやスプーンが止まりません、絶品です!
八屋さんの熊野牛コロッケをトッピングしたのですが、熊野牛がゴロっと入っていてこちらも絶品!すばらしいコラボレーションです。
あまりにおいしくて、ペロッと完食しました。
カフェの裏手には「熊野硝子工房 ガラス屋 靖」の吹きガラス工房があります。ご主人は熊野本宮ガラスの職人さんでもあります。
店内にはご主人の作品である美しい手づくりガラス器のほか、地元アーティストの陶器や民芸品を展示販売しています。
こちらで食後のコーヒーと自家製ケーキもいただきながら、のんびり…
するつもりでいたのですが、大斎原に予定をオーバーして滞在したため、バスの時間が迫ってしまい惜しくも断念。また今度ゆっくりここに来なさいとの本宮さんのお告げですね。はい、必ず再訪します!
【店舗データ】
ガラス屋・茶房「靖」
和歌山県田辺市本宮町本宮294
ホームページ
≪営業時間≫ 9:00~17:00 ※水曜定休
≪アクセス≫ 本宮行政局前バス停すぐ
「本宮行政局前」のバス停はお店のすぐ目の前なので、バスが来るギリギリまで滞在させていただきました。
これから新宮駅行きのバスに乗り、速玉大社へと向かいます。
紀伊半島南部にある、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の熊野三山を参詣する旅。